猫の企業イメージキャラクター

猫の企業イメージキャラクター コラム

企業キャラクターに猫を採用することで、親しみやすさや愛らしさを演出し、ブランドイメージ向上や顧客とのエンゲージメント強化に繋げることができます。国内の猫をモチーフとした企業のイメージキャラクターの人気の理由を探ります。

猫の企業キャラクターがもたらす効果

親しみやすさの向上

猫という動物は、古来より人間にとって身近な存在であり、その愛らしい外見や仕草は、多くの人々に癒しと安らぎを与えてきました。企業キャラクターとして猫を活用することで、企業やブランドが持つイメージに、この親しみやすさを自然に付加することが可能になります。 特に、これまで接点が少なかった層や、警戒心が強い顧客層に対して、猫キャラクターは有効なアプローチ手段となり得ます。猫の持つ柔らかいイメージは、企業のメッセージをより穏やかに伝え、受け入れやすくする効果が期待できるでしょう。 さらに、猫好きが多い現代社会において、猫キャラクターは共感を呼びやすく、SNS等での情報拡散にも繋がりやすいというメリットがあります。親しみやすい猫キャラクターは、企業の顔として、顧客との良好な関係構築に貢献してくれるでしょう。

ブランド認知度の向上

猫のキャラクターをブランドの顔として採用することで、そのユニークな外見や特徴的な性格が、消費者の記憶に残りやすくなります。一度見ただけで印象に残る猫キャラクターは、広告や販促物、SNSなど、様々な媒体でブランドを効果的にアピールし、ブランド認知度の向上に大きく貢献します。 特に、競争が激しい市場においては、他社との差別化を図ることが重要です。猫キャラクターは、その独自性によって、ブランドを際立たせ、消費者の注意を引きつける強力な武器となります。 また、猫キャラクターを活用したキャンペーンやイベントは、SNS上で拡散されやすく、バイラルマーケティングの効果も期待できます。猫好きコミュニティを中心に、自然な形で情報が広がり、ブランドの露出機会を増やすことができるでしょう。

商品・サービスの訴求力強化

猫キャラクターは、商品やサービスが持つ特徴やメリットを、視覚的に分かりやすく伝えることができます。例えば、猫の可愛らしいイラストやアニメーションを用いることで、商品の機能性や使いやすさを、より魅力的に表現することが可能です。 言葉だけでは伝わりにくいニュアンスや感情を、猫キャラクターの表情や仕草を通じて表現することで、消費者の共感を呼び、購買意欲を高める効果も期待できます。 さらに、猫キャラクターは、商品やサービスにストーリー性を付加することができます。キャラクターの背景や性格設定を通じて、商品開発の裏話や、サービスに込められた想いを伝えることで、消費者とのभावनात्मकな繋がりを深めることができるでしょう。これにより、単なる機能的な価値だけでなく、ブランドへの愛着や信頼感を醸成することができます。

成功企業の猫キャラクター例

りそなグループ「りそにゃ」

りそにゃ」は、りそなグループ(りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行)の公式マスコットキャラクターで、2013年7月に誕生しました。​白い猫をモチーフに、緑色のジャケットとネクタイを身に着けた2足歩行の姿が特徴です。​その鋭い目つきには「お客さまの目線を常に意識し、冷静に自分たちのサービスを見つめる」という思いが込められています。2017年のゆるキャラグランプリでは、企業部門でグランプリも受賞しています。誕生日は、2月22日(猫の日)、身長は、かつお二匹分、性格は、​”知的で冷静に見えるが、おっちょこちょいで涙もろい一面も。ツンデレな猫系男子で、マイペースかつ少しナルシスト。”(りそにゃ公式サイトより引用)

カラオケまねきねこ「まねっきー」

カラオケチェーン「まねきねこ」の店舗看板で有名な「まねっきー」は、同社の公式マスコットキャラクターで、店舗のPR活動やイベントなどで活躍しています。「まねっきー」は、招き猫をモチーフとして、​大きな鈴を首に下げ、マイクを手に持つ姿が特徴で、カラオケまねきねこの魅力を伝える存在として、店舗やイベントでの活動を通じて、多くの人々に親しまれています。​テーマソングやオリジナルグッズなどもあります。

じゃらん「にゃらん」

にゃらん」は、リクルートが運営する旅行予約サイト「じゃらんnet」の公式キャラクターで、首から旅行カバンをさげた、実際の猫をモデルとしたかわいいキャラクターが多くの人々に親しまれています。​初代「にゃらん」は、2007年に旅行情報誌「じゃらん」の公式キャラクターとして誕生しました。​当初から、好奇心旺盛で旅好きな猫として、温泉や観光地を巡るCMで人気を集めました。2012年には「でし」と呼ばれる弟子猫が登場し、初代にゃらんと共に旅を重ねました。​そして、2014年春に「二代目にゃらん」を襲名し現在も活躍しています。

 

ヤマト運輸「黒猫マーク」

ヤマト運輸のコーポレットマークとして親しまれているクロネコの親子ネコマークの歴史は古く、その誕生のきっかけは、1957年(昭和32年)に業務提携を結んだアメリカのアライド・ヴァン・ラインズ社のデザインを参考に生まれました。”親猫が子猫をやさしく運ぶように、大切な荷物を丁寧に届ける”という意味を込めて制作されました。(ネコマーク誕生秘話より引用)2021年4月には、64年間使われてきた黒猫マークですが、より洗練された未来志向のデザインへと若干変更されています。黒猫マークは、現在もヤマトグループのすべての配送車・制服・ダンボールなどに使用され、ブランドの象徴になっています。

日光江戸村「ニャンまげ」

ニャンまげ」は、栃木県日光市にある江戸時代のテーマパーク「日光江戸村」のちょんまげをした白いネコのマスコットキャラクターです。マイペースで「いつもボーッとしている」(公式サイトより引用)コミカルなキャラクターが人気です。江戸時代風の衣装を着ていて金色の鈴がついた赤い首輪を着けています。施設内ではとぼけた表情でヒョコヒョコと歩きながら園内を巡回していて、一緒に写真を撮ることができます。

ミロク情報サービス(MJS)「ミロにゃん」

財務・会計ソフトを開発するミロク情報サービス(MJS)では、社内公募で誕生したネコ形のヒーローロボットの公式キャラクター「ミロにゃん」がいます。困っている人がいると光る「浮いて光る耳」とMマークのバッジをつけたヒーローマントをつけてます。困っている人がいるとすぐに駆けつける、口が堅く守秘義務は必ず守る、正義感が強く誠実という同社のポリシーが性格設定になっています。公式キャラクターとして、チラシやカタログ、ノベルティグッズなど、さまざまなシーンで活躍しています。​

ワイモバイル「ふてニャン」

ふてニャン」は、2014年にワイモバイルのCMキャラクターとしてデビューしました。「ふてニャン」という名前は、猫の“ふてぶてしい”態度と、スマホ料金を”半分キャット(カット)”というダジャレから生まれました。当時、ふてニャンは数々のCMに出演し、そのユニークな演技で話題となり、写真集やグッズなども販売され人気となりました。初代ふてニャンとして活躍したスコティッシュフォールドの「春馬くん」は、2021年5月に11歳で亡くなりました。​その後、2代目ふてニャンとして、マンチカンの「てみちゃん」が登場し、初代のその独特な“ふてぶてしさ”を受け継ぎながら、新たなCMなどで活躍しています。

マルハン「にゃんまる」

国内最大手のパチンコチェーンの(株)マルハンには、猫の公式キャラクター「にゃんまる」がいます。猫をモチーフにした赤いスカーフが特長の愛らしいゆるキャラで、全国のマルハン店舗や地域イベントなどで活躍しています。誕生日の2月22日は「にゃんまるの日」として記念日登録されています。ゆるキャラグランプリ2017(企業部門)では3位に入賞しています。2025年には、ミームコインとして「にゃんまる」キャラクターを使った「にゃんまるコイン($NYAN)」も登場しています。

相模鉄道「そうにゃん」

相模鉄道のキャラクター「そうにゃん」は、神奈川県の私鉄「相模鉄道(相鉄グループ)」の公式キャラクターです。このキャラクターは、2014年の相鉄グループ100周年記念事業の一環として誕生しました。「相模鉄道(そうてつ)」+「にゃん(猫の鳴き声)」を掛け合わせたネーミングと同鉄道の帽子と制服風デザインの親しみやすい猫のキャラクターデザインで沿線住民の広い世代に親しまれています。PRキャラクターとしてイベント出演、グッズ展開、絵本販売などが行われています。2024年7月に相鉄いずみ野線「ゆめが丘駅」駅前に開業した「ゆめが丘ソラトス」屋上に、「そうにゃん」をモチーフにした遊具やオブジェを揃えた広場「そうにゃんぱーく」がオープンしています。

太田胃散「太田胃にゃん」

太田胃散の公式キャラクター「太田胃にゃん」は、創業138年を迎えた2014年に誕生した三毛猫のキャラクターで、同社のPR大使として活躍しています。若年層へのブランド認知向上を目的としたリブランディング戦略で誕生しました。「太田胃にゃん」は、ぬいぐるみやエコバッグなど、さまざまなオリジナルグッズとして展開されています。これらのグッズは、キャンペーンやイベントで配布されることが多く、ファンとの交流を深めています。公式X(旧Twitter)アカウント@ohtainyanを通じて、キャンペーン情報や日常のつぶやきなどを発信しています。また、他社のキャラクターとのコラボレーションも行っており、2024年1月には第一三共ヘルスケアの「ねこいちさん」とのコラボが話題となりました。

京都ハンナリーズ「はんニャリン」

B.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム「京都ハンナリーズ」には、猫をモチーフにした公式マスコットキャラクター「はんニャリン」がいます。ハンナリーズの背番号55のユニフォームを着たダンスも踊れるイケ猫(公式サイトより引用)で、京都市バスとコラボレーションで「はんニャリン京都市バス」が市内を走行していたり、公式試合でのチームの応援や地域活動を通じてファンとの交流を深める役割として活躍しています。

ベルーナ「べるーにゃ」

プロ野球「埼玉西武ライオンズ」のホーム球場「ベルーナドーム」(2022年3月より命名権を取得)でも有名なファッション通販企業のベルーナには、公式キャラクター「べるーにゃ」がいます。2018年に誕生した白猫のキャラクターで、埼玉西武ライオンズとコラボしたグッズ販売なども行われています。ベルーナの企業のブランド向上や親しみやすさの醸成、SNS・販促活動のシンボルとして活躍しています。

関東バス「かんにゃん。」

かんにゃん。」は、平成26年夏に誕生した、東京23区西部、多摩東部の路線バスを運営する「関東バス」の猫をモデルとしたキャラクターです。関東バスのカラーリングのキャラクターでラッピングバスなども運行されていて人気です。背中に小さな羽がありますが、まだ飛べないのでいつか飛ぶのが夢のようです。(公式サイトより引用)このキャラクターの誕生の背景は、「猫は家につく」という言葉にちなみ、関東バスが地域や路線を「家」として大切にし、地域のバス利用者に親しまれる存在でありたいという思いから誕生したとのことです。

カフェ・ベローチェ「黒ねこ」

全国でコーヒーチェーン「カフェ・ベローチェ」を展開するC-Unitedでは、2024年6月よりブランドロゴを刷新し、コーヒーカップに寄り添う黒ねこのデザインを新たに採用しました。「カフェ・ベローチェ」の前身は、1965年に東京・福生で誕生した「珈琲館シャノアール」で、このシャノアールがフランス語で黒ねこ(CHATNOIR)を意味することから、黒ねこのシンボルが誕生しました。お店を訪れる顧客へ黒ねこの身近で癒しの存在でありたいという想いから生まれたとのことです。(公式サイトより引用)関連の黒ねこグッズも店舗販売のほか、オンラインショップでも人気の商品となっています。

まとめ:猫の企業キャラクターで盛り上がる市場

猫をモチーフとした企業キャラクターは、その愛らしい魅力と親しみやすさで、企業のブランドイメージ向上と顧客との深いエンゲージメント構築に大きく貢献しています。現代社会において、猫は単なるペット以上の存在として、多くの人々に愛され共感されています。この猫の持つ普遍的な魅力を企業活動に取り入れることで、顧客との心理的な距離を縮め、より親密な関係を築くことが可能になります。猫キャラクターは企業の強力な味方となり、競争の激しい市場での差別化を促進し、持続的な成長へと導いています。

猫の企業キャラクター
ねこわーるどプロジェクト運営事務局

猫をテーマとしたプロジェクト運営やコンテンツ発信を行っています。このサイトでは独自に集めたネコノミクス時代の「猫の看板」事例をライブラリ化し、全国のアートな猫の看板をご紹介しています。

カフェ・ベローチェ
飛び出す3D猫看板「新宿東口の猫」
CIAOちゅ~る(新宿)
カラオケまねきねこ「まねっきー」
猫たちの沈黙
風邪の姉のニャウシカ
吸っちゃだめ!喫煙禁止
防犯カメラ作動中「ミテルヨ」
小猫安二郎の映画「東京物語」
極道の猫たち
怪猫二十面相
三毛猫幸喜の猫会議
猫はつらいよ
ニャーマの休日
用心棒猫
未知猫との遭遇
ニャジラ
ニャーン
OLDAYS 三丁目のタマ
燃えよニャラゴン

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